こんにちは!
皆さんは「夕闇をひとり」という歌を知っていますか。多分昔の歌なので知らない方も多いと思います。松任谷由実さんの1981年の歌なんです。
私が子供の時に姉がエレクトンを習っていました。
当時松任谷由実さんの「守ってあげたい」が流行っていたんですね。姉はそれをエレクトンで練習していました。その当時はレコードかカセットテープで歌謡曲を聞いていた時代で、姉はカセットテープで聞いていました。
そのテープの中に「守ってあげたい」はもちろん「夕闇をひとり」が入っていたんです。
タイトルのとおり暗い歌です笑。初めて聴いた時暗くてびっくりしたのを覚えています笑。
別れた女性側から歌っている歌です。歌詞の内容の一部に彼を愛してくれる人がいるなら訪ねていって差し入れ渡すとかちょっと捉え方によっては怖い歌なのですが、それくらい未練が強いんだということなんですね。
特に80年代前半の松任谷由実さんの作った歌詞は本当に奥深くて、今聴いていてもなるほどなあと思えるものばかりです。言葉の使い方が上手いんですね。それくらい丁寧に1曲1曲作っていたのだと思います。
この「夕闇をひとり」のタイトルもひと目見て「暗そうな歌だな」とわかるじゃないですか。これが「夕暮れをひとり」だとなにか爽やかなイメージになりそうですよね。
そして夕闇ということは春か秋かなとなんとなく季節も想像できるわけです。「さくらんぼ」というキーワードが入っているので、春なのかなと思ったりもします。思っているんですけど9月下旬になると何となくこの詩のイメージが出てくるんです。
なにか秋の寂しいイメージ感があるんですよね。
私的にこの歌のハイライトは「しばらくは夕闇をひとり歩いていくから」(1番)「これからは夕闇をひとり歩いていくから」(2番)だと思っています。
「しばらく」というとなんとなく曖昧でうつろなイメージ、定まらないでフラフラしている感じなんですけど、2番で「これからは」というしっかりしたワードが入ることで、しゃきっと行末を見据えて歩いていく女性のイメージになるんです。
この言葉の対比が見事でいつも聞き入ってしまいます。またリズムも独特でいいんですよね。
松任谷由実さんの他の歌でいうと「あの日にかえりたい」も名曲だと思います。荒井由実さんのときなんでしょうか。あの曲を聞いていると情景を頭の中に思い浮かべることができるんですよね。
「青春の後ろ姿を人はみな忘れてしまう」は秀逸だと思います。「青春の後ろ姿」なんて歌詞よく思いつくよなと。
歌詞といい頭二つ抜けている感じがします。坂本龍一さんもなにかのコラムであの歌は完璧だと言っていたのを読みました。
「夕闇をひとり」もし聞く機会があれば聴いてみてください。今の時期に聞くと沁みるかもしれません。
それではまた!

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